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人材派遣管理システムの選び方|SESに必要なものは別物です

#システム選定#派遣#比較
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執筆
Qasica 編集部

はじめに断っておくと、この記事を書いているのは SES 営業向けツール「Qasica」の運営会社です。 Qasica は人材派遣管理システムではありません。ここでは製品を売るためではなく、そもそもどの種類のシステムが必要なのかを切り分けるために書いています。

結論|派遣かSESかで分かれる

「人材派遣管理システム」を探している方は、まず自社の事業形態を確認してください。ここで必要なものが変わります。

事業形態毎月発生する業務必要なシステム
労働者派遣勤怠、給与、請求、法定帳票、抵触日管理人材派遣管理システム
人材紹介候補者と求人のマッチング、選考進捗人材紹介システム(ATS/CRM)
SES(準委任)案件と要員の収集・突き合わせ、提案、契約、請求上の2つでは足りない(後述

派遣と SES はどちらも「人を出す」事業ですが、システムに求めるものが違います。 派遣は契約後の管理が重く、SES は契約前の情報処理が重いためです。

派遣管理システムが担う業務

製品によって範囲は違いますが、おおむね次の業務をカバーします。

  • スタッフ管理 — 登録、スキル、就業履歴
  • オーダー・案件管理 — 派遣先からの依頼と進捗
  • 契約管理 — 派遣契約書、雇用契約書、更新
  • 勤怠管理 — 打刻、集計、承認
  • 給与計算 — 社会保険、所得税
  • 請求管理 — 派遣先への請求書発行
  • 法令対応 — 抵触日管理、36協定、労働者派遣事業報告書などの法定帳票

このうち法令対応が、自社開発や汎用ツールで代替しにくい部分です。 派遣法は改正があり、帳票の様式も変わります。ここを製品に任せられることが、 派遣管理システムを導入する主な理由になります。

3つのタイプ

1. オールインワン型

スタッフ管理から給与計算、請求、法定帳票までを1つでカバーします。 業務が1か所にまとまる代わりに、既に使っている給与ソフトや会計ソフトと機能が重複します。

2. 業務特化型

勤怠だけ、契約だけ、というように範囲を絞った製品です。既存システムを残したまま、 足りない部分だけを足せます。連携の手間は増えます。

3. 派遣先・派遣元の両方が使う型

派遣元と派遣先がひとつの画面を共有し、オーダーから契約・勤怠までを同じ場所で行う形です。 派遣先が複数の派遣元を束ねて管理したい場合に選ばれます。導入には派遣先側の合意が要ります。

主なシステム

ここでは公式サイトで確認できた情報のみを載せます(2026年9月時点)。 比較記事でよく見る「おすすめ15選」のような網羅はしていません。裏の取れない情報を並べても 選定の役に立たないためです。

製品対象カバー範囲料金
スタッフナビゲーター派遣元スタッフ管理・契約・勤怠・給与計算・請求・マッチング(オールインワン)非公開
グッジョブ派遣元・派遣先案件・契約・帳票・抵触日/36協定・勤怠・請求非公開(シミュレーターあり)
HRstation派遣元・派遣先オーダー・契約・勤怠・請求・法定帳票非公開
PORTERS HRBC人材紹介・派遣候補者・求人管理、選考進捗、マッチング、契約・請求(CRM/ATS型)初期10万円・月額15,000円〜

料金を公開しているのは4社中1社だけです。比較の第一歩が見積もり依頼になるのは この分野の特徴で、検討には時間を見ておく必要があります。

選び方の5つの軸

  1. 法定帳票に対応しているか、改正時に誰が直すか — ここが自社負担になる契約だと、結局コストが読めません
  2. 給与計算まで含めるか、既存ソフトに渡すか — 含めると一元化できますが、既存の給与ソフトを捨てることになります
  3. 派遣先に使ってもらう必要があるか — 必要な型を選ぶなら、先に派遣先の合意を取っておかないと導入が止まります
  4. スタッフ数の増減で料金がどう変わるか — 従量課金なら繁忙期の上振れを試算しておきます
  5. 既存データを移行できるか — 移行の可否と費用は見積もり段階で必ず確認します。ここが後から出てくると予算が崩れます

費用の考え方

相場として示せる数字はありません。公開されている例が少なすぎるためです。 代わりに、見積もりを取るときに揃えて聞くべき項目を挙げます。 これを揃えないと各社の金額を比較できません。

  • 初期費用(導入支援・データ移行を含むか)
  • 月額費用と、その単位(スタッフ数 / ユーザー数 / 定額)
  • 想定スタッフ数での月額(繁忙期の上限も)
  • オプション費用(帳票追加、外部連携、サポート)
  • 法改正対応が月額に含まれるか
  • 最低契約期間と解約条件

導入前に確認すること

  • 今の業務を書き出す — 製品比較より先に、自社の業務のどこに時間がかかっているかを出します。ここが曖昧なまま比較すると、機能の多さで選んでしまいます
  • 誰が入力するかを決める — 現場が入力しないシステムはデータが埋まらず、結局二重管理になります
  • 移行のタイミング — 期の途中で切り替えると、年度をまたぐ帳票が分断されます
  • 試用できるか — 画面の作りは資料では分かりません

SESの場合に足りないもの

SES(準委任)で事業をしている場合、派遣管理システムを入れても日々いちばん時間を使っている業務が残ります

SES の営業は、1日に何十通と届くメールから案件情報と要員情報を読み取り、 手元の要員・案件と突き合わせて提案します。この作業は派遣管理システムの守備範囲外です。 派遣管理システムが扱うのは「契約が決まった後」だからです。

業務派遣管理システムSESで必要なもの
届いた案件・要員情報の整理対象外必要
案件と要員のマッチング製品による必要
商流・取引条件の管理対象外必要
勤怠・給与・法定帳票中心機能準委任では様式が異なる

つまり SES の場合、「派遣管理システムを選ぶ」より前に、契約前の情報処理をどうするかを 決めるほうが効きます。ここが人手のままだと、後工程をいくら自動化しても 全体の時間は減りません。

よくある質問

人材派遣管理システムと人材紹介向けのシステムは同じですか?

別物です。派遣は契約期間中ずっと勤怠・請求・法定帳票が発生し続けるのに対し、紹介は成約時点で業務が終わります。派遣向けは勤怠と請求が中心、紹介向けは候補者と求人のマッチングが中心という違いがあります。両方を1つでカバーする製品もあります。

SES事業でも人材派遣管理システムは使えますか?

勤怠や請求の部分は使えます。ただし、SESで日常的に発生する「メールで届く案件情報と要員情報をさばく」業務は派遣管理システムの範囲外です。そこは別の仕組みが必要になります。

費用の相場はどれくらいですか?

公開している製品が少なく、相場として示せる数字がありません。公開されている例では PORTERS HRBC が初期費用10万円・月額15,000円からとしています(2026年9月時点、公式サイト)。多くは見積もりベースで、スタッフ数や機能で変わります。

クラウドとオンプレミスはどちらがいいですか?

法改正への追従を自社で行わない前提ならクラウドです。派遣は法定帳票の様式が変わることがあり、オンプレミスだと改修が都度発生します。現在販売されている製品の多くはクラウドです。

契約前の情報処理を自動化する

Qasica は、メールや LINE で届く案件・要員の情報を自動でデータベース化し、 案件と要員のマッチングまで行う SES 営業向けのツールです。勤怠・給与・法定帳票は扱いません。 派遣管理システムの代わりではなく、その前段を埋めるものだと考えてください。

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出典

本文中の製品情報は、各社の公式サイトを 2026年9月19日に確認したものです。 料金や機能は変更される場合があるため、検討時は各社サイトで最新の情報をご確認ください。

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