単価・市場動向

工程と役割で単価はどう変わるか|上流10万円、役割30万円の差

#実データ#単価#工程
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約6分
執筆
Qasica 編集部
目次(5節)
  1. 01結論|役割の差のほうが大きい
  2. 02工程別の単価
  3. 03役割別の単価
  4. 04なぜ役割の差が大きいのか
  5. 05この数字の使い方

「上流に行けば単価が上がる」はよく言われますが、実際にいくら上がるのかは あまり語られません。案件データを工程別・役割別に集計したところ、工程の差より役割の差のほうが 3 倍大きいという結果になりました。

結論|役割の差のほうが大きい

軸最も高い最も低い差
工程要件定義 80万開発・テスト・運用保守 70万10万円
役割コンサル 95万テスター 65万30万円

単価を上げたいなら、担当工程を上流に寄せるより役割を変えるほうが効きます。

工程別の単価

工程案件数中央値水準
要件定義45,22880万
基本設計80,48175万
テスト78,31070万
詳細設計80,21770万
運用保守72,26570万
開発101,93170万

要件定義だけが 80 万円で頭ひとつ抜けており、基本設計から下はほぼ横並びです。 「設計から入れば単価が上がる」という感覚は、基本設計の 75 万円までは当たりますが、 詳細設計まで下りると開発と変わりません。

案件数を見ると、開発 101,931 件に対し要件定義は 45,228 件と半分以下です。上流の案件は単価が高いぶん、数が少ないということでもあります。

役割別の単価

役割案件数中央値水準
コンサル6,62795万
アーキテクト3,52590万
PM11,10490万
PL3,38485万
PMO15,24980万
リーダー13,40380万
サブリーダー2,02972万
SE95,11470万
PG50,11270万
テスター3,26465万

コンサル 95 万・アーキテクト 90 万・PM 90 万が上位。SE と PG はどちらも 70 万円で同じです。 肩書きが SE でも PG でも、単価の水準は変わらないという結果になっています。

注目すべきは PMO が 80 万円、案件数 15,249 件という点です。 PM(11,104 件・90 万)より案件数が多く、リーダー(80 万)と同水準。 SE から一段上がる現実的な経路として、案件の数が揃っています。

なぜ役割の差が大きいのか

  • 工程は分担されるが、役割は代替しにくい — 開発工程は人数を増やせますが、PM は増やしても意味がありません
  • 役割には責任範囲が紐づく — 成果物ではなく、進行やアーキテクチャの決定に責任を持つぶん単価が上がります
  • 工程は案件の性質で決まり、個人が選びにくい — 役割のほうが、経験を積んで移れる余地があります

この数字の使い方

営業の立場から

要員のスキルシートにリーダー・PMO の経験が書かれているのに、 SE として提案していないかを確認する価値があります。 同じ人でも役割の書き方で 10 万円変わります。

エンジニアの立場から

単価を上げる順路として、SE(70万)→ PMO・リーダー(80万)→ PM(90万)が案件数の裏付けがある経路です。技術を増やすより効きます (技術別の単価では最大でも 90 万円で、 差は 30 万円)。

集計日 2026年9月19日/単価 20〜200 万円の案件に限定。上限単価があればそれを採用。この数字で分からないこと:1 案件に複数の工程・役割が紐づくため、 単価はその工程・役割を含む案件の単価であり、その要素単独の価値ではありません。 経験年数の影響も分離していません。提示単価であり本人の給与でもありません。

参考にした公的統計・法令

本文の数字のうち、公的統計と比較できるものは下記を参照しています。 リンク先はいずれも発行元の原典です。

  1. 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査(産業別にみた賃金)」2026年3月24日
    • 情報通信業の賃金 40.6万円(男女計・年齢計、前年比 +3.8%)
    • 同 平均年齢 40.2歳 / 平均勤続 12.3年

    所定内給与額。本人の給与であり、取引上の単価ではない

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