単価・市場動向

SESエンジニアの年収|単価から逆算して考える

#年収#単価#実データ
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執筆
Qasica 編集部

SES の年収を調べると「平均◯◯万円」という数字が出てきますが、 その数字だけでは自分の状況を判断できません。SES の年収は、案件の単価と、所属会社の還元率の掛け算で決まるからです。 この記事では単価の実データから逆算して考えます。

この記事を書いているのは SES 営業向けツールの運営会社です。 転職サービスではないため、求人の紹介は行っていません。 手元にある単価データを公開することが、この記事でできることです。

単価と年収は別物

まず押さえるべきはここです。単価は会社の売上であって、あなたの給与ではありません。

月額単価68万円の案件に入っていれば、会社には年間816万円が入ります。 しかしそこから会社の取り分、社会保険料の会社負担、待機期間のコストなどが引かれるため、 年収が816万円になることはありません。

単価の実データ

Qasica に届いた要員情報のうち、単価と経験年数の両方が分かる 140,226 件の集計です。

経験年数件数25%中央値75%
1年未満1,35735万42万58万
1〜3年15,40645万50万60万
3〜5年21,15550万60万66万
5〜10年39,86660万68万78万
10年以上62,44265万75万90万

集計日 2026年9月21日/単価20〜200万円に限定。案件に提示されている月額単価であり、 給与ではありません。詳細はSESエンジニアの単価相場【2026年版】

単価から年収までに引かれるもの

単価が会社に入ってから、給与として支払われるまでに次のものが差し引かれます。

  • 社会保険料の会社負担分 — 健康保険・厚生年金などの事業主負担
  • 待機期間のコスト — 案件が切れているあいだの給与も会社が払います
  • 間接部門のコスト — 営業、経理、採用、教育
  • 会社の利益

この合計をどう設定するかが還元率です。還元率は会社によって差があり、 同じ単価でも年収が100万円以上変わることがあります。還元率は公開されないことが多いので、単価を聞いて逆算するのが確実です。

なお、商流が深い場合はさらに前段で 差し引かれています。実データでは、同じ経験5〜10年でも1社挟むと 発注側の支払いが約5万円多くなりますが、その差は間に入った会社に渡ります。

自分の水準を確かめる

次の3つが分かれば、自分の位置が判断できます。

  1. 自分が入っている案件の単価 — 所属会社に聞く
  2. 上の表での自分の位置 — 経験年数の行で25%〜75%のどこか
  3. 年収 ÷(単価 × 12) — これが実質の還元率

注目してほしいのは、経験10年以上の層は25%が65万、75%が90万で、 25万円の開きがあることです。経験年数だけでは単価は決まりません。 単価が低いなら、経験年数ではなく他の要因を見る必要があります。

年収を上げる3つの経路

1. 単価を上げる

入る工程を広げる(テストのみ→設計から)、担当できる技術領域を増やす、 リーダー経験を積む。上の表の第3四分位を超えるには、経験年数以外の材料が要ります。

2. 還元率の高い会社に移る

同じ単価でも会社によって年収が変わります。 転職を検討するなら、募集要項の年収だけでなく「単価をいくらで出して、いくら還元するのか」を聞くと実態が分かります。答えられない会社は、その時点で情報になります。

3. 商流の浅い会社に移る

間に入る会社が少ないほど、同じ仕事でも自社に入る金額が大きくなります。 面談で「エンドユーザーまで何社入るか」を聞くと分かります。

よくある質問

単価68万円なら年収はいくらですか?

単純計算では年間816万円の売上になりますが、そのまま年収にはなりません。所属会社の取り分、社会保険料の会社負担分、待機期間の人件費、間接部門のコストが引かれます。会社によって還元率が違うため、同じ単価でも年収は大きく変わります。

自分の単価を知ることはできますか?

所属会社に聞けば教えてもらえる場合があります。開示しない会社もありますが、単価が分からないと自分の年収が妥当かを判断できません。聞いてみる価値はあります。

フリーランスになれば年収は上がりますか?

会社の取り分が無くなるぶん手取りは増える可能性がありますが、社会保険料の全額自己負担、待機期間の無収入、営業の手間が発生します。単価がそのまま年収になるわけではありません。

この記事について

数字は Qasica に蓄積された要員データから集計しました。 Qasica は SES 営業向けのツールで、案件と要員の情報を自動でデータベース化します。

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