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SES案件のスキル需給ランキング|19万件の案件と17万件の要員を突き合わせる

#実データ#スキル#需給
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執筆
Qasica 編集部
目次(7節)
  1. 01結論|Javaが最も需給が締まっている
  2. 02集計方法と、この指標の限界
  3. 03需給比ランキング
  4. 04案件側で多いスキル
  5. 05要員側で多いスキル
  6. 06公的統計の需給と照らす
  7. 07この数字の使い方

「どの技術の需要が高いか」はよく語られますが、たいていは案件側の件数だけを見ています。 しかし営業の実感に近いのは「案件に対して要員が足りているか」のほうです。 流通している案件 195,216 件と要員 174,774 件を突き合わせて、需給比で並べました。

結論|Javaが最も需給が締まっている

要員数 ÷ 案件数(小さいほど要員が足りない)で並べると、Java が 4.2 倍で最も締まっています。 一方、MySQL は 23.4 倍、Windows は 17.6 倍と、要員側の登録が圧倒的に多い状態です。

集計方法と、この指標の限界

  • 案件側:案件の「必須スキル」に出現した回数
  • 要員側:要員の「スキル」に出現した回数
  • 対象:削除済みを除く全件(案件 195,216 件 / 要員 174,774 件)
  • 集計日:2026年9月19日

この数字で注意してほしいこと。案件の必須スキルは数個に絞って書かれるのに対し、要員のスキルは経歴上の技術をすべて列挙するため、 要員側の件数は構造的に多く出ます。倍率の絶対値には意味がなく、 スキル間の相対的な順位を見るための指標だと考えてください。 また、表記ゆれ(JS と JavaScript など)は統合していません。

需給比ランキング

上にあるほど「案件の数に対して要員が少ない」スキルです。

スキル案件要員要員÷案件
1. Java15,96966,9674.2倍
2. SQL8,41844,6355.3倍
3. Python7,47242,6685.7倍
4. TypeScript5,57033,9756.1倍
5. React4,62028,5226.2倍
6. Spring Boot3,50621,7916.2倍
7. C#4,75629,6006.2倍
8. AWS8,78756,3096.4倍
9. Linux5,84755,5119.5倍
10. PHP3,96543,18310.9倍
11. Vue1,87620,90211.1倍
12. JavaScript6,31271,95511.4倍
13. Oracle4,17947,77911.4倍
14. HTML2,76946,59916.8倍
15. Windows2,85650,13517.6倍
16. CSS2,26439,88217.6倍
17. MySQL2,33254,50723.4倍

上位(需給が締まっている)に Java・SQL・Python・TypeScript・C#・Spring Boot が並びます。 業務システム寄りの技術です。

下位(要員が余っている)は MySQL・Windows・HTML・CSS・JavaScript で、 これらはほぼ全員が書けるため要員側で自動的に登録される性質のスキルです。 「持っている人が多い」というより「わざわざ書かない人がいない」と読むほうが実態に近いです。

案件側で多いスキル

順位スキル案件件数
1Java15,969
2AWS8,787
3SQL8,418
4Python7,472
5JavaScript6,312
6Linux5,847
7TypeScript5,570
8C#4,756
9React4,620
10Oracle4,179

Java が 15,969 件で突出しています。2 位の AWS(8,787 件)の 1.8 倍です。 SES 案件の中心は依然として業務システムの開発・保守だということが数字に出ています。

なお案件の必須スキルには「コミュニケーション能力」(3,456 件)のような 技術以外の項目も混ざります。ランキングからは除いていますが、Windows や Oracle より上位に来る程度には書かれています。

要員側で多いスキル

順位スキル要員件数
1JavaScript71,955
2Java66,967
3AWS56,309
4Linux55,511
5MySQL54,507
6Windows50,135
7Oracle47,779
8HTML46,599
9SQL44,635
10PHP43,183

JavaScript が 71,955 件で最多ですが、案件側では 6,312 件と 6 位です。 この差が需給比 11.4 倍として現れています。

公的統計の需給と照らす

スキル単位の需給を公表している公的統計はありません。近いのは2つです。

  • 有効求人倍率(厚生労働省・一般職業紹介状況、令和8年3月)—— 情報処理・通信技術者は 1.39。全職業計の 1.10 を上回りますが、 前年同月差は −0.22ポイントと下がっています
  • IT人材の需給ギャップ(経済産業省、2019年推計)—— 2030年に中位シナリオで45万人、高位で79万人。 よく引かれる「2030年に79万人不足」はこの高位シナリオの数字です

どちらも「IT人材は不足している」方向ですが、求人倍率は足元で緩んでいます。 需給が締まっているスキルと緩んでいるスキルの差は、この2つの統計では見えません。 スキル単位で見たいときに、本調査のような案件・要員のデータが要る理由がここにあります。

有効求人倍率はハローワークの求人・求職が母数で、SES の取引は基本的に載りません。 経産省の推計は2019年時点のもので、その後の生成AIの普及は織り込まれていません。 いずれも本調査の需給比とは母集団が違うため、数値を直接比べることはできません。

この数字の使い方

営業の立場から

  • 需給が締まっているスキルの要員は、提案が通りやすい。 Java・SQL・Python を持つ要員は、案件を探す手間が相対的に小さいはずです
  • 需給が緩いスキルしか書かれていない要員は、スキルシートの書き方を見直す余地がある。 HTML・CSS・MySQL しか並んでいないスキルシートは、差別化要素が見えていない可能性があります

エンジニアの立場から

  • 需給比の低いスキルを持っていることは、単価交渉の材料になります
  • ただし経験年数だけでは単価は決まりません。 10年以上の層でも25%と75%で25万円の開きがあります (単価相場の記事)

参考にした公的統計・法令

本文の数字のうち、公的統計と比較できるものは下記を参照しています。 リンク先はいずれも発行元の原典です。

  1. 経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」2019年4月
    • 2030年のIT人材の需給ギャップ 中位45万人(高位79万人・低位16万人)
    • 2018年時点のギャップ 22万人

    2019年時点の推計。「2030年に79万人不足」はこの高位シナリオの数字

  2. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)参考統計表」2026年4月28日
    • 情報処理・通信技術者の有効求人倍率 1.39(職業計 1.10)
    • 前年同月差 −0.22ポイント

    ハローワークの求人・求職が母数。SES の取引は基本的に載らない

この記事について

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