営業・実務

案件メールの読み方|19.5万件で分かった「書かれていない項目」

#実データ#案件#実務
公開
読了
7
執筆
Qasica 編集部

案件メールを読むときに厄介なのは、書いてある情報の多さではなく書かれていない項目があることです。 案件 195,216 件を集計して、何が欠けやすいのかを数字で出しました。

結論|契約形態は4割以上書かれていない

契約形態の記載があるのは 57.4% にとどまります。準委任か労働者派遣かは、誰が指揮命令するかを決める最も重要な条件なのに、 4 割以上の案件メールには書かれていません。

足切りに使う条件も欠けます。商流 75.4%、単価 77.9%、勤務形態 85.3%。提案する前に確認の往復が発生することが、構造的に織り込まれているということです。

項目ごとの記載率

項目記載率性質水準
案件名100.0%
地域99.5%
必須スキル98.8%
開始時期97.7%
工程94.0%
勤務形態85.3%足切り条件
役割84.1%
単価77.9%足切り条件
商流75.4%足切り条件
面談回数74.8%
外国籍可否70.1%足切り条件
契約形態57.4%★法令リスク

集計日 2026年9月22日/n = 195,216(削除済みを除く全案件)。 メール本文から読み取れた項目の割合です。添付ファイルやリンク先にのみ 書かれている場合は「記載なし」として数えています。

読む順番

記載率の低い順=欠けていたら確認が要る順に見ると、判断が速くなります。

  1. 契約形態(57.4%)— 準委任か派遣か。欠けていたら必ず聞く
  2. 商流(75.4%)— 提案できるかどうかが決まる。9割超の案件が「貴社まで」です
  3. 単価(77.9%)— 提示できる要員の範囲が決まる
  4. 勤務形態(85.3%)— 要員の希望と突き合わせる
  5. 必須スキル・工程(98.8% / 94.0%)— ほぼ書かれているので、ここから読み始める必要はない

多くの人はスキルから読み始めますが、スキルはほぼ必ず書いてあります。 先に条件面を見て、そもそも提案できる案件かを判定するほうが速く終わります。

欠けていたときの確認の仕方

確認の往復は避けられないので、1 通にまとめるのが実務的です。

ご案件ありがとうございます。提案検討にあたり、下記を確認させてください。

・契約形態(準委任/派遣)
・商流(貴社までか、1社先まで可か)
・単価レンジ
・勤務形態(常駐/リモート可/フルリモート、出社頻度)
・外国籍の可否

1 項目ずつ聞くと往復が増え、そのあいだに他社で決まります。 欠けている項目をまとめて聞くのが結局いちばん速い方法です。

契約形態を確認する理由

単なる事務手続きの話ではありません。契約形態によって誰が指揮命令してよいかが変わります

  • 準委任 — 指示を出すのは自社の管理者。客先は直接指示できない
  • 労働者派遣 — 派遣先が指揮命令する。許可と抵触日の管理が必要

契約形態を確認しないまま常駐させると、実態が契約と食い違い偽装請負と判断されるおそれがあります。 とくに 1 人で常駐していて、その人が管理責任者を兼ねている場合は、 厚生労働省の疑義応答集が明確に偽装請負と判断されるとしています。

記載がない案件が 4 割以上あるということは、聞かなければ分からない案件が日常的に届いているということです。

条件の抜き出しを自動化する

Qasica は案件メールから契約形態・商流・単価・勤務形態などの条件を自動で読み取り、 欠けている項目を「記載なし」として明示します。手元の要員と突き合わせて、 条件の合わない組み合わせを先に弾きます。

関連記事:商流とは / 準委任契約とは / 要員提案メールの型

資料請求・相談はこちら

ほかの記事