単価・市場動向

要員の年齢と単価|経験年数を揃えると、年齢差はほぼ消える

#要員#単価#実データ
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執筆
Qasica 編集部

要員情報のうち年齢が書かれているのは 98.1%、 経験年数が書かれているのは 81.8% です。 年齢のほうが先に、しかも確実に伝わる。では年齢は単価の手がかりになるのかを、要員 168,414 件で確かめました。

結論|年齢は経験年数の代理でしかない

  • 年齢だけで見ると単価は上がる。24歳以下 48 万円 → 40〜44歳 75 万円
  • ただし 40 代以降は 40〜44歳・45〜49歳・50〜54歳がすべて 75 万円で横ばい
  • 55 歳以上だけ 72 万円に下がる(3 万円)
  • 経験年数を揃えると年齢差はほぼ消える。経験15年以上なら 30 代も 50 代以上も 75 万円
  • 例外は経験 5 年未満で、ここだけ 20代 53 万 → 40代 65 万 と年齢が高いほど高く出る

年齢は、経験年数が分かっている要員では追加の情報を持っていません。逆に経験年数が書かれていない 18.2% の要員では、年齢が唯一の手がかりになります。

集計の条件

集計日 2026年9月22日/n 年齢と希望単価の両方がある要員 168,414 件。 経験年数とのクロス集計は、経験年数も併記されている要員が母数です。除外:status が削除済みのもの、年齢が 18 歳未満・75 歳超のもの、 単価が 20 万円未満・200 万円超のもの(桁の誤記が混ざるため)。 単価はレンジ記載の場合に下限(希望額の下限)を採用しています。この数字で分からないこと: ここでの単価は要員側が希望した単価であって、成約単価ではありません。 案件側が提示する単価とは別物で、成約の情報はこのデータに含まれていません。 また、要員情報はメールやスキルシートから抽出したもので、 同じ人が複数の取引先経由で登録されている場合は別々に数えられます。年齢と経験年数は要員自身の申告であり、 経験年数の数え方(IT経験のみか、社会人経験全体か)は統一されていません。

要員の年齢分布

年齢の中央値は 35 歳、平均は 38.2 歳です。 下位四分位が 29 歳、上位四分位が 47 歳、10パーセンタイルが 26 歳、 90パーセンタイルが 55 歳。

最も厚いのは 25〜34 歳の層で、合わせて 71,450 件(年齢と単価の両方がある要員の 42.4%)。 一方で 50 歳以上も 34,914 件あり、20.7% を占めます。 SES の要員名簿は若手中心ではなく、中央が 30 代前半、裾が 50 代まで長い分布です。

年齢別の単価

年齢件数下位四分位中央値上位四分位経験年数の中央値
24歳以下9,3074048552.3
25〜29歳35,8145060704.1
30〜34歳35,6365866806.9
35〜39歳20,12960708310
40〜44歳16,92962759014
45〜49歳15,68565759020
50〜54歳17,79865759021.8
55歳以上17,11663728530

24 歳以下の 48 万円から 40〜44 歳の 75 万円まで、27 万円伸びます。 ここまでは素直な右肩上がりです。

問題はその先で、40 代前半・40 代後半・50 代前半がすべて 75 万円。 経験年数の中央値は 14 年 → 20 年 → 21.8 年と 8 年近く伸びているのに、 単価はまったく動いていません。 上位四分位も 90 万円で横ばいです。

そして 55 歳以上で 72 万円に落ちます。 経験年数の中央値は 30 年と最も長いのに、単価は 40 代より低い。

ここでの単価は要員側の希望額なので、「評価が下がった」ではなく「希望を下げた」可能性も同じだけあります。 どちらなのかはこのデータでは区別できません。

経験年数を揃えると何が残るか

年齢と経験年数は当然ながら強く連動します。 そこで経験年数の帯で区切ったうえで、年代ごとの単価を並べ直しました。 年齢そのものに効果があるなら、同じ経験年数の中でも差が出るはずです。

経験年数年代件数単価中央値
経験5年未満20代24,43353万円
30代10,45560万円
40代1,68365万円
50代以上56365万円
経験5〜9年20代12,87665万円
30代21,49770万円
40代3,97270万円
50代以上1,25370万円
経験10〜14年20代65660万円
30代11,41075万円
40代5,31373万円
50代以上2,69375万円
経験15年以上30代3,07475万円
40代15,42575万円
50代以上23,26175万円

経験 15 年以上では、30 代も 40 代も 50 代以上もすべて 75 万円です。 3,074 件・15,425 件・23,261 件といずれも十分な件数があって、差はゼロ。

経験 5〜9 年でも 30 代・40 代・50 代以上がすべて 70 万円で並びます。 20 代だけ 65 万円と 5 万円低いですが、 これは同じ「経験 5〜9 年」でも 20 代のほうが帯の下端に寄るためです。

経験 10〜14 年は 30 代 75 万・40 代 73 万・50 代以上 75 万。年齢が上がっても単価は上がりません。

はっきり傾向が出るのは経験 5 年未満の帯だけで、20代 53 万 → 30代 60 万 → 40代 65 万 → 50代以上 65 万 と、 年齢が高いほど高く出ます。 これは年齢が評価されているというより、異業種からの転向組や、IT 経験年数だけを短く書いた人が混ざっていると読むほうが自然です。 実際この帯の 40 代以上は 2,246 件と少なく、名簿全体では例外的な層です。

経験 10〜14 年 × 20 代(656 件)と経験 5 年未満 × 50 代以上(563 件)は 他の区分に比べて件数が少なく、参考値として扱ってください。 経験 15 年以上 × 20 代は 300 件に満たなかったため表から外しています。

この数字の使い方

1. 年齢で足切りしない、が伝え方は変える

同じ経験年数なら単価に差がない以上、年齢を候補の足切りに使う根拠はこのデータにはありません。 一方で年齢は 98.1% の要員情報に入っていて、確実に相手にも見えています。 年齢だけが伝わると不利になるので、経験年数と上流工程の実績を先に書くほうがいい (要員提案メールの型)。

2. 経験年数が未記載の要員は、年齢で当たりを付ける

経験年数が書かれていない要員は 18.2% あります。 その場合、年齢帯ごとの経験年数の中央値(30 代前半なら 6.9 年、 40 代前半なら 14 年)が当たりを付ける材料になります。 ただしこれは推測なので、提案前にスキルシートで確認する前提です。

3. 40 代以降は、単価以外の条件で差を付ける

40 歳以降は経験年数を積んでも希望単価が動きません (経験年数の分布でも、 伸びるのは 8〜10 年目までという結果が出ています)。 単価を上げるなら、年数ではなく要件定義を含む案件に入れるかどうかが分かれ目です (案件が求める工程の組み合わせ)。

よくある質問

40代以降で単価が頭打ちになるのはなぜですか?

40〜44歳・45〜49歳・50〜54歳がすべて中央値75万円で並びます。経験年数の中央値は14年・20年・21.8年と伸びているのに、単価は動きません。経験年数と単価の関係を別に集計すると、単価が伸びるのは8〜10年目までで、その先は2万円しか動かないという結果が出ています。40代以降の頭打ちは年齢の効果ではなく、経験年数の効果が先に頭打ちになっていることの現れです。

55歳以上で下がるのは年齢による評価の低下ですか?

このデータからは判断できません。55歳以上の中央値は72万円で、40〜54歳の75万円より3万円低い。ただしこれは案件側が提示した単価ではなく要員側が希望した単価です。継続を優先して希望額を下げている可能性と、案件側の相場観に合わせている可能性の両方があり、どちらかは分かりません。案件側の年齢条件は本データには含まれていません。

スキルシートに年齢を書くべきですか?

実データ上、年齢は98.1%の要員情報に入っていて、経験年数の81.8%より記載率が高い項目です。つまり年齢のほうが先に伝わります。ただし同じ経験年数の中では年齢で単価が変わらないので、年齢だけが伝わっている状態は要員にとって不利になりがちです。経験年数と、上流工程の実績を先に書いたほうが判断材料になります。

年齢と経験年数を別々に持つ

Qasica は要員メールとスキルシートから年齢・経験年数・希望単価をそれぞれ独立した項目として抽出し、 書かれていない項目は未記載のまま保持します。 年齢から経験年数を推定して埋めることはしません。 推定値と申告値が混ざると、この記事のような比較ができなくなるためです。

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