単価・市場動向

案件情報はいつまで有効か|再送が止まるまで中央値3日

#案件#再送#実データ
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執筆
Qasica 編集部

先週の案件メールを掘り返して提案するべきか。 それとも、もう埋まっていると考えるべきか。「同じ案件がいつまで再送され続けるか」を測れば、この問いには数字で答えられます。案件19.3万件を本文単位でまとめ直して集計しました。

結論|賞味期限は1週間

  • 同じ会社に同じ案件が再送されるのは 34.8%。残り65.2%は1回きり
  • 再送されるもののうち 74.4%は6日以内に止まる
  • 再送が止まるまでの日数は中央値 約3日、90パーセンタイルで14日
  • 14日以上回り続ける案件は 11.5%
  • 即日案件のほうが長く回る(中央値4.0日、90パーセンタイル21.1日)

案件情報の実質的な有効期間は1週間、というのがこのデータの答えです。 2週間動いていない案件は、掘り返す前に確認を入れたほうがいい。

「同じ案件」をどう数えたか

案件メールには一意のIDがありません。そこで「送信者のメールアドレス」と「本文のハッシュ」が一致するものを同じ案件として束ねました。

集計日 2026年9月22日/案件 193,343 件(status が削除済みのもの、および 送信者・本文ハッシュのどちらかが欠けているものを除く)。 束ねた結果、53,002 グループになりました。1グループあたり平均3.65通です。この数字で分からないこと:本文が少しでも変われば別グループになります (単価や開始時期を書き換えて再送された案件は、ここでは「別の案件」として数えられます。 したがって実際の再送はこの集計より多いはずです)。 逆に、テンプレート化された別案件が同一本文になる可能性は、 案件名や技術が本文に入るためほぼありません。 また、成約したかどうかの情報は含まれていないので、 「再送が止まった=埋まった」は推測です。

半数は複数社に同時配信されている

本文が一致したグループを、届いた会社(テナント)の数で分けます。

届いた会社数グループ数割合メール通数
1社にだけ届いた24,62946.5%49,169
2社に届いた26,89350.7%136,512
3社に届いた1,4042.6%7,345
4社に届いた760.1%317

53.5% のグループは2社以上に届いています。同じ案件が、同じ送信者から複数の会社に同時に配信されている。 これは「再送」ではなく「一斉配信」です。

ここを分けないと数字を読み違えます。 届いた案件の61.3%が重複だという事実は、半分は他社にも同じ案件が流れていることの裏返しであって、 全部が「埋まらないから何度も送られている」わけではありません。

実務的な意味は明確で、同じ案件を見ている会社が他にもいるということです。 先に出したほうが勝つ構造になっています (SES営業の1日)。

同じ会社に何回届くか

一斉配信の影響を除くため、ここからは「1つの会社に、同じ送信者から、同じ本文が何通届いたか」で数え直します。

受信通数グループ数割合分布
1通だけ54,08365.2%
2通11,45113.8%
3通5,3766.5%
4通3,3544%
5通2,1262.6%
6通以上6,5417.9%

65.2%は1通きりで終わります。再送されるのは 34.8%(28,848グループ)。 一方で6通以上届くものが 6,541 グループ(7.9%)あり、しつこく回ってくる案件は確かに存在します

再送が止まるまでの日数

再送があった 28,848 グループについて、初回と最終回の間隔を見ます。

期間グループ数割合分布
同じ日のうち8,28128.7%
1〜6日13,19045.7%
7〜13日4,05914.1%
14〜29日2,3898.3%
30日以上9293.2%

同日 28.7% + 1〜6日 45.7% で、74.4%が6日以内に止まります。 中央値は約3日、90パーセンタイルで14日。

14日以上続くのは 3,318 グループ(11.5%)。1か月以上回り続ける案件も 929 グループ(3.2%)あります。これが「ずっと同じ案件が来る」と感じる正体です。 件数としては少ないのに、繰り返し届くので目につきます。

注意点として、これは本文が完全に一致したものだけの集計です。 単価や開始時期を書き換えて再送された案件は別グループになるため、 「同じ案件が形を変えて回っている期間」はこれより長い可能性があります。

即日案件のほうが長く回る

案件グループ数再送される割合期間の中央値90パーセンタイル
即日開始14,11840.2%4.0日21.1日
それ以外67,24533.8%3.0日14.0日

即日案件は再送される割合が 6.4ポイント高く、 再送が続く期間も長い(90パーセンタイルで 21.1日 対 14.0日)。

「すぐ来てほしい」案件ほど、すぐには埋まっていない。即日案件の単価中央値は75万円で翌月開始より5万円高いのですが (案件はいつ始まるか)、 その5万円は埋まりにくさに対する上乗せと読むのが自然です。

ただし、即日案件は「開始日が来ても募集が続く」構造上、 期間が長く出やすいという見かけ上の効果もあります。 埋まりにくさの直接の証拠ではありません。

この数字の使い方

1. 2週間前の案件は掘り返す前に確認する

90パーセンタイルが14日です。2週間再送が来ていない案件は、流通が止まっています。そこに提案を出すより、確認を1通入れたほうが早い。

2. 同日の再送は読まなくていい

再送の28.7%は同じ日のうちに起きています。 これは一斉配信の副作用なので、内容を読み直す価値がありません。ここを自動で1件にまとめられるかどうかで、朝の時間が変わりますSES営業のKPI設計で、 再送を分母に入れるとKPIが壊れる話をしています)。

3. 6通以上来ている案件は条件を疑う

6通以上届いているのは 6,541 グループ。他社も含めて誰も決められていない案件である可能性が高い。 必須スキルが多い案件ほど再送率が高いという結果もあります (案件が求める必須スキルの数)。 条件のどこが引っかかっているのかを確認してから動くべき層です。

よくある質問

同じ案件が何度も届くのはなぜですか?

大きく2つあります。ひとつは一斉配信で、同じメールが複数の取引先に同時に送られているもの。本文が一致したグループの53.5%は2社以上に届いており、再送の28.7%は同じ日のうちに起きています。もうひとつは埋まらないための再掲で、こちらは日をまたいで届きます。日をまたいで再送されるのは、同一本文グループ全体の24.8%です。

何日前の案件まで提案していいですか?

再送が止まるまでの中央値は約3日、90パーセンタイルで14日です。裏を返すと、2週間再送が来ていない案件は流通が止まっており、決まったか取り下げられた可能性が高い。目安としては1週間、長くても2週間を超えたら確認を入れてから動くのが妥当です。ただしこれは『再送が止まった=埋まった』という前提を置いた読み方で、成約情報そのものは含まれていません。

再送を全部読む必要はありますか?

本文が完全に一致していれば読む必要はありませんが、条件が変わって再送されるケースがあります。開始月を過ぎた案件ほど単価が高いという集計結果があり、再送のたびに単価が上がっている案件が一定数ある可能性があります。本文が変わったものだけを拾えるようにしておくのが理想です。

再送を1件にまとめる

Qasica は届いた案件メールの本文と送信者から再送を判定し、同じ案件を1件にまとめます。 何通目か・最後に届いたのはいつかが分かるので、 「動いている案件」と「止まった案件」を読み分けたうえで優先順位を決められます。

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