新人SES営業が最初の1か月で覚えること
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- 執筆
- Qasica 編集部
SES営業は覚えることが多い仕事ですが、最初の1か月で押さえるべきは4つです。 この4つが分かると、届いた案件を提案できるかどうか自分で判定できるようになります。
最初に覚える4つ
| 覚えること | これが分かると | |
|---|---|---|
| 1 | 商流 | そもそも提案できる案件かが分かる |
| 2 | 契約形態 | 誰が指示を出してよいかが分かる |
| 3 | 単価 | 提示できる要員の範囲が分かる |
| 4 | 工程と役割 | スキルが合っていても入れない理由が分かる |
1. 商流
エンドユーザーから実際に作業する人まで、何社経由しているかです。 案件メールに「貴社まで」「1社先まで」と書かれているのがこれです。
重要なのは、商流の記載がある案件の92.8%が「貴社まで」だということです。 つまり協力会社の要員を提案しても、大半の案件では受け付けてもらえません。努力で通る条件ではなく足切り条件です。
数え方は自社を0として、そこから先に何社あるかです。 ただし会社によって数え方が違うので、初取引なら必ず確認してください (商流とは)。
2. 契約形態
SESはほぼ準委任契約です。労働者派遣との違いは誰が指示を出すかで、 準委任なら自社の管理者、派遣なら派遣先の担当者です。
ここを間違えると、契約書と実態が食い違って偽装請負になります。 とくに1人で常駐していて、その人が管理責任者を兼ねている場合は 厚生労働省の資料が明確に問題だとしています。
注意すべきは、契約形態は案件メールの57.4%にしか書かれていないことです。 書かれていないほうが珍しくないので、確認する癖をつけてください。
3. 単価
月額単価の全体像は次のとおりです。
| 指標 | 金額 |
|---|---|
| 下位25% | 56万円 |
| 中央値 | 68万円 |
| 上位25% | 80万円 |
| 上位10% | 95万円 |
経験年数別では 1〜3年で50万、5〜10年で68万、10年以上で75万が中央値です。 ただし10年以上の層は25%が65万、75%が90万と25万円の幅があります。 経験年数だけでは決まりません (単価相場)。
4. 工程と役割
工程は要件定義 → 基本設計 → 詳細設計 → 開発 → テスト → 運用保守。 役割は SE・PG・PL・PM・PMO などです。
単価への影響は工程より役割のほうが3倍大きいと出ています。 工程の差は最大10万円(要件定義80万 vs 開発70万)ですが、 役割は30万円(コンサル95万 vs テスター65万)。SEとPGはどちらも70万で同じです (工程と役割で単価はどう変わるか)。
1か月の進め方
- 1週目 — 用語を覚える。届いた案件メールを開いて、商流・契約形態・単価・工程がどこに書いてあるかを探す
- 2週目 — 提案できるかの判定をやってみる。先輩の判断と突き合わせて、ずれた理由を聞く
- 3週目 — 提案メールを書く。足切り項目を冒頭に置く型で書く(提案メールの型)
- 4週目 — 面談の設定と、当日までの確認をやる(面談前に揃えておく情報)
本文の数字はすべて Qasica 調査(2026年9月19日時点、案件195,223件 / 要員174,776件)。 各記事に集計条件と限界を書いています。
よくある質問
技術の知識はどれくらい必要ですか?
自分で書ける必要はありませんが、案件の必須スキルと要員のスキルが同じものを指しているかは判断できる必要があります。Java と JavaScript、AWS と Azure の違いが分かる程度から始めて、担当する案件の技術を都度調べていけば足ります。
最初にやってしまいがちな失敗は何ですか?
条件を確認せずに提案することです。商流が合わない、勤務形態が合わない提案を続けると、次から案件メールを開いてもらえなくなります。スキルが合っているかより先に、条件で提案できる案件かを判定してください。
案件メールは全部読むべきですか?
全部は読めません。届く案件メールの61.3%が再送で、朝の3時間に43.8%が集中します。条件面(商流・単価・勤務形態)を先に見て、提案できないものは読まずに閉じるほうが速く終わります。
参考にした公的統計・法令
本文の数字のうち、公的統計と比較できるものは下記を参照しています。 リンク先はいずれも発行元の原典です。
- e-Gov法令検索「民法(明治29年法律第89号)」
- 第632条(請負)/ 第643条(委任)/ 第656条(準委任)
- 第648条の2(成果に対する報酬)
- 厚生労働省「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年労働省告示第37号)」
- 経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」
- 2030年のIT人材の需給ギャップ 中位45万人(高位79万人・低位16万人)
- 2018年時点のギャップ 22万人
2019年時点の推計。「2030年に79万人不足」はこの高位シナリオの数字
条件の判定を自動化する
Qasica は案件メールから商流・契約形態・単価・工程を読み取り、 手元の要員と突き合わせて提案できる組み合わせを残します。 慣れるまでの判定を仕組みで補えます。
関連記事:SES営業とは(仕事内容と1日の実態) / 案件メールの読み方 / 要員提案メールの型
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